食べれるシャボン玉とは?作り方(ゼラチン・砂糖)と子どもへの安全性、「口に入っても大丈夫なシャボン玉」との違い・最新研究まで

シャボン玉を見つめる子ども。食べれるシャボン玉の作り方と安全性
シャボン玉おじさん

「食べれるシャボン玉」は、本当にあります。砂糖やゼラチンのような食材だけでつくるシャボン玉で、口に入れるとほんのり甘く、舌の上で消えます。ただし、ふつうのシャボン玉ほど大きくも長くも飛びませんし、「口に入っても大丈夫」と書かれた市販のシャボン玉とは、まったく別のものです。

園やイベントにシャボン玉のプロを呼びたい方は、出張シャボン玉ショー(総合案内)をご覧ください。

この記事では、食べれるシャボン玉の正体と家庭での作り方、子どもにとって安全かどうか、市販の「口に入っても大丈夫なシャボン玉」との違い、どこで買えて、どこで体験できるのかをまとめました。書いているのは、全国でシャボン玉ショーを行っている「シャボン玉おじさん」こと野村佳史(2022年11月26日 シャボン玉のギネス世界記録認定、株式会社学研のシャボン玉製品監修者)です。

先に結論:3つのポイント
  • 「食べれる」と「口に入っても大丈夫」は別もの。市販のシャボン玉の多くは「玩具」で、食品ではありません
  • 家庭でつくれるが、小さくて短い。食材だけでは膜が弱く、直径数センチの玉が数秒もつ程度です
  • 子どもと楽しむなら「なめる」まで。作った日のうちに使い切り、卵やゼラチンのアレルギーに気をつけます
緑の中でシャボン玉をとばす様子

ひと目でわかる 食べれるシャボン玉

2〜5cm家庭でつくれる
玉の大きさ
数秒玉がもつ時間
3%以下玩具のシャボン玉液の
界面活性剤(ST基準)
当日作った液は
その日に使い切る

WHAT IS IT

食べれるシャボン玉とは?3つの種類(手作り・お店・最新研究)

ふつうのシャボン玉液は、水に「界面活性剤」という、水の表面を薄い膜にのばす成分を入れてつくります。台所の洗剤と同じ仲間です。食べれるシャボン玉は、この界面活性剤を使わず、食べられる材料だけで膜をつくろうという試みです。

食べれるシャボン玉には、大きく3つの種類があります。

1. 家庭でつくる「食材だけのシャボン玉」

砂糖、ゼラチン、卵白、食用グリセリンなど、台所にある材料でつくります。膜をつくる力が弱いので、直径2〜5cmの小さな玉を、数秒〜十数秒楽しむのが精いっぱいです。それでも、甘い玉が口の中で消える体験は、子どもにとって特別です。

2. 飲食店やイベントの「食用バブル(フレーバーバブル)」

一部のカフェやバー、イベントでは、香りをつけた食用の泡を飲み物やデザートの上にのせる演出があります。専用の機械で、果物やバニラなどの香りを泡の中に閉じこめたもので、割れた瞬間にふわっと香りが広がります。これも「食べれるシャボン玉」と呼ばれますが、家庭用ではなく、お店の演出です。

3. 研究で生まれた「食べられるシャボン玉」(2024年)

2024年、大阪工業大学工学部応用化学科の藤井秀司教授らが、シナモンの粒子を使った「食べられるシャボン玉」を開発したと発表しました。ふつうのシャボン玉は洗剤の成分(界面活性剤)で膜をつくりますが、この研究では、細かい粒子を水の膜に吸着させることで泡を安定させています。牛乳や豆乳、コーヒーなどの飲みものでも作ることができ、水分が蒸発しても形を保つのが特長です。ケーキなど食品の香りづけなどへの応用が考えられています。

出典:サイエンスポータル(科学技術振興機構)2024年8月29日。研究段階の技術で、家庭で同じものを作ったり、お店で買ったりできるものではありません。

DIFFERENCE

「口に入っても大丈夫なシャボン玉」との違い

ここがいちばん誤解の多いところです。おもちゃ売り場や100円ショップには「口に入っても安心」「なめても大丈夫」と書かれたシャボン玉液があります。これは「食べれるシャボン玉」ではありません。

食べれるシャボン玉口に入っても大丈夫なシャボン玉ふつうのシャボン玉
分類食品(家庭で作る)玩具玩具
主な材料砂糖・ゼラチン・卵白など水+ごく薄い界面活性剤水+界面活性剤・増粘剤
口に入れたら食べられる(少量)誤って口に入っても、ただちに害はない設計。飲むものではない誤飲したら口をすすぐ
シャボン玉の出来小さく、すぐ消えるよく飛ぶよく飛ぶ・大玉も作れる
目安の表示—STマーク(玩具の安全基準)STマーク

日本の玩具の安全基準(ST基準)では、シャボン玉液の界面活性剤は3%以下と決められています。「口に入っても大丈夫」と書かれた商品は、この基準を守ったうえで、さらに薄めにつくられているものです。「万が一口に入っても、すぐに健康をそこなうことはない」という意味であって、「食べていい」という意味ではありません。パッケージに「玩具」「対象年齢」「STマーク」があれば、それは食品ではなく、おもちゃです。

見分け方は、パッケージの一言。「食品」「原材料名」の表示があれば食べられるもの、「玩具」「ST」の表示があればおもちゃです。「口に入っても安心」という言葉だけで判断しないでください。

パッケージを見るどんな表示がある?
▶
「食品」「原材料名」→ 食べられるもの
/
「玩具」「STマーク」→ おもちゃ。食べない

図:「食べれる」か「おもちゃ」かの見分け方

SAFETY

食べれるシャボン玉は子どもに安全?4つの注意点

  • アレルギーを確かめる。卵白を使うレシピは卵アレルギーの子に、ゼラチンは動物性の材料にアレルギーのある子に向きません。はじめて使う材料は、まず大人が確かめます。
  • 作ったその日に使い切る。砂糖とタンパク質の液は、常温に置くと数時間で傷みます。作り置きはせず、残ったら捨てます。
  • 「なめる」までにする。食べられるとはいえ、量を飲むものではありません。玉を口でとらえて楽しむ程度にし、液そのものを飲ませないでください。
  • 3歳未満は見るだけに。小さな子は液を飲みこんだり、器をひっくり返したりしやすいので、玉をつかまえて遊ぶのは、言葉で注意が伝わる年齢からがおすすめです。

なお、市販のシャボン玉液の安全性(成分・アレルギー・ST基準の数値)については、シャボン玉液の安全性と成分でくわしく説明しています。

1. アレルギーを確かめる

卵白は卵アレルギー、ゼラチンは動物性の材料に注意。はじめての材料は大人が先に確かめる。

2. その日に使い切る

砂糖とタンパク質の液は数時間で傷む。作り置きしない。

3. 「なめる」まで

玉を口でとらえる程度に。液そのものは飲まない。

4. 3歳未満は見るだけ

言葉で注意が伝わる年齢から。

図:子どもと楽しむときの4つの注意点

HOW TO

シャボン玉おじさん(野村佳史)

シャボン玉おじさんのピンポイントアドバイス

「食べていいシャボン玉」と「遊ぶシャボン玉」は、見た目で分けよう

子どもに「これは食べられるシャボン玉だよ」と教えると、ふつうのシャボン玉液まで口に入れてしまうことがあります。食べれるシャボン玉はコップの色やストローの色を変えるなど、見ただけで区別できるようにしておきましょう。遊び終わったら、食べれるシャボン玉の液はその日のうちに捨てます。

食べれるシャボン玉の作り方|ゼラチンと砂糖でつくる基本レシピ

家庭で試しやすい、ゼラチンを使ったレシピです。先にお伝えすると、できる玉は小さく、すぐに消えます。「ちゃんと飛ぶシャボン玉」ではなく、「口に入れて消える、甘い泡」を楽しむものだと思ってください。

材料(約200ml分)

材料分量役割
水200ml一度沸かして、60℃くらいに冷ましたもの
粉ゼラチン5g(1袋)膜をつくる主役。お菓子用のもの
砂糖大さじ2膜を少し強くし、甘みをつける
食用グリセリン(あれば)小さじ1膜がもつ時間を少しのばす。製菓材料店で手に入る
食用の香料や果汁(お好みで)数滴バニラ、いちご、レモンなど

手順

  1. 温めた水にゼラチンを溶かす沸騰させず、湯気が立つくらいの温度で、粉ゼラチンをよくかき混ぜて溶かします。
  2. 砂糖とグリセリンを加える完全に溶けたら、砂糖と、あればグリセリンを加えて混ぜます。
  3. 香りをつけて、人肌まで冷ます好みの香料を数滴。熱いうちは膜ができないので、触ってぬるいと感じるまで待ちます。冷やしすぎるとゼラチンが固まるので、冷蔵庫には入れません。
  4. ストローの先で小さな玉をつくる液に先をつけ、ゆっくり息を送って直径2〜5cmの玉をつくります。勢いよくやると割れます。
  5. 口で受けとめる手で受けると割れてしまいます。落ちてくる玉を口で迎えに行くと、甘い泡がふっと消えます。

うまくできないときは。玉にならないなら、液が熱すぎるか冷えすぎです。すぐ割れるなら、砂糖をもう少し足すか、ゆっくり息を送ってみてください。それでも、ふつうのシャボン玉のようにはなりません。それがこの遊びの性格です。

卵白を使うレシピについて

卵白のタンパク質にも膜をつくる力があり、水・砂糖・卵白でつくるレシピも知られています。ただし卵の個体差で出来が変わりやすく、卵アレルギーの心配もあるため、はじめて試すならゼラチンのレシピをおすすめします。

WHERE

食べれるシャボン玉はどこで買える?どこで体験できる?

買う

100円ショップ・雑貨店・ネット通販で「口に入っても安心」「なめても大丈夫」と書かれたシャボン玉液が売られていますが、前に書いたとおり、その多くは玩具で、食品ではありません。「食品」「原材料名」の表示があるものだけが、本当に食べられる商品です。季節や店によって入れ替わるので、買うときはパッケージの表示を確かめてください。

体験する

  • 飲食店の食用バブル。一部のカフェやバーで、香りをつけた泡を飲み物にのせる演出があります。「フレーバーバブル」「食べられる泡」などの名前で探すと見つかります。
  • 科学館・児童館のワークショップ。「食べられるシャボン玉をつくろう」という体験が、夏休みの企画として行われることがあります。お近くの科学館の催しを調べてみてください。
  • 家でつくる。いちばん確実で、いちばん安いのはこの方法です。上のレシピなら、材料費は数百円です。

FAQ

食べれるシャボン玉のよくある質問

食べれるシャボン玉は、本当に食べられますか?

砂糖やゼラチンなど食材だけでつくったものなら、少量を口に入れて楽しめます。ただし飲みものではないので、玉を口でとらえる程度にとどめ、液そのものは飲まないでください。

「口に入っても大丈夫」と書いてあるシャボン玉は、食べてもいいですか?

いいえ。それは玩具の安全基準(ST基準)を守った「誤って口に入っても、ただちに害はない」という意味で、食べるためのものではありません。パッケージに「玩具」「ST」とあれば、食品ではありません。

ふつうのシャボン玉液を子どもが飲んでしまったら?

市販の玩具のシャボン玉液は界面活性剤が3%以下に薄められているため、少量なら口をすすいで様子を見れば足りることがほとんどです。量が多い、吐き気や元気のなさが続く、原液を飲んだ、といった場合は、パッケージを持って医療機関に相談してください。

食べれるシャボン玉は、ふつうのシャボン玉のように飛びますか?

飛びません。食材だけでは膜が弱く、直径数センチの小さな玉が数秒もつ程度です。大きなシャボン玉やたくさんのシャボン玉を楽しみたいときは、玩具のシャボン玉液を使ってください。

作った液は、次の日も使えますか?

使わないでください。砂糖とタンパク質を含む液は常温で傷みやすく、ゼラチンは冷えると固まります。作ったその日に使い切り、残りは捨てます。

研究で作られた「食べられるシャボン玉」は買えますか?

2024年に大阪工業大学が発表したシナモン粒子のシャボン玉は、研究段階の技術です。家庭で同じものを作ったり、お店で買ったりすることはできません。家庭で楽しむなら、ゼラチンと砂糖で作るレシピを試してください。

食べれるシャボン玉と、ふつうのシャボン玉液を一緒に使ってもいいですか?

同じ遊びの中で使うときは、子どもが取りちがえないように、コップやストローの色を分けてください。ふつうのシャボン玉液は玩具なので、口に入れたり飲んだりしないようにします。

この記事を書いた人

シャボン玉おじさん(野村佳史)のプロフィール写真

シャボン玉おじさん(野村佳史)

シャボン玉アーティスト/シャボン玉おじさん事務所 代表(兵庫県姫路市)

2009年からシャボン玉をとばし続け、保育園・幼稚園、商業施設、お祭りなど全国800施設以上で公演。夜のナイトバブルショーも手がけています。

Instagram:@shabondama.ojisan

公園で行われたシャボン玉ショーを楽しむ子どもたち

保育園・幼稚園のシャボン玉ショーでも、液の安全性はいちばん大切にしています。
バブルワークスのショーで使うシャボン玉液は、水・界面活性剤・PVA・植物由来の増粘剤の4成分だけでつくり、玩具の安全基準(界面活性剤3.0%以下)に沿っています。成分はすべて公開しているので、園の先生や保護者の方にもそのままお見せできます。子どもたちが手をのばして、光るシャボン玉を追いかける保育園・幼稚園のシャボン玉ショーは、全国へ出張しています。

食べるより、思いきり遊べるシャボン玉を。

園の行事なら:保育園・幼稚園のシャボン玉ショー(6万円〜・機材と設営込み)
夜のイベントなら:ナイトバブルショー(光るシャボン玉を夜空へ)

お見積もりは無料です:無料で見積もりを依頼する(最短2週間前から・全国出張)

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シャボン玉おじさん
シャボン玉おじさん
プロバブルアーティスト
元海上自衛官。 2022年にシャボンのギネス世界記録「Longest garland wand部門」世界記録を達成。 株式会社「学研」のシャボン玉製品の監修者&アドバイザー。書籍「学研アウトドア大シャボン玉チャレンジ」発売。 令和6年に徳島大学総合科学部・佐原教授の協力のもとスペースバルーンを使用して、世界で初めて宇宙空間(成層圏)でのシャボン玉の生成に成功。その様子は令和6年6月にTBSテレビ「どうなるでSHOW」という番組にて放映されました。 多くのテレビ番組や、メディアにも出演している日本屈指のシャボン玉パフォーマーです。
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